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ペットの健康診断と予防接種

ペットの健康は、飼い主とともに幸せな生活を送るために不可欠な要素です。年次健康チェックアップと予防接種は、ペットの健康管理において重要な役割を果たします。本記事では、犬と猫の年次健康チェックアップと予防接種について解説します。
なお、本記事の内容は一般的な参考情報として記載しております。ペットの健康管理に関する正確な情報は、必ず獣医師に相談し、ご自身でもエビデンスの確認等を行うようにしてください。

犬の年次健康チェックアップ

なぜ年次健康チェックアップが必要なのか

犬の年次健康チェックアップは、犬の健康状態を総合的に評価し、早期に病気を発見するために重要です。定期的なチェックアップにより、健康問題や潜在的な病気を早期に発見し、治療の成功率を高めることができます。

年次健康チェックアップの内容

年次健康チェックアップには、以下の項目が含まれます。

  1. 身体検査:体重測定、体温測定、皮膚・毛皮のチェックなど。
  2. 心臓・呼吸器の評価:心音のチェック、呼吸の観察など。
  3. 口腔健康のチェック:歯や歯ぐきの状態の評価、口内の異常の確認など。
  4. 目や耳の検査:眼球の状態の確認、耳垢や炎症のチェックなど。
  5. 血液検査、尿検査などの検査:一般的な血液検査、尿検査により内部の健康状態を評価します。
  6. 必要に応じてレントゲンやエコーなどの画像検査:内部の異常や病変の確認に使用されます。

予防接種の種類(コアワクチン)

予防接種には、コアワクチンと呼ばれる重要なワクチンがあります。
コアワクチンは、広範な病原体に対して効果的であり、犬や猫の健康を守るために必要です。

犬のコアワクチン

  1. パルボウイルス
  2. 犬ジステンパー
  3. 犬アデノウイルス

猫のコアワクチン

  1. 猫カリシウイルス
  2. 猫汎白血球減少症ウイルス
  3. 猫ヘルペスウイルス

予防接種のスケジュール

予防接種のスケジュールは以下の通りです。

  1. 1回目:6〜8週齢
  2. 2回目:2〜4週間隔
  3. 3回目:2〜4週間隔(16週齢以上になるまで)
  4. ブースター:6〜12ヵ月齢
  5. 成犬、成猫:1〜3年間隔

成犬、成猫*になってからは、コアワクチンは3年以上ごと、ノンコアワクチンは1年ごとの摂取を推奨しているようです。
なお、居住地域や活動範囲によって必要になるワクチンは変わりますので、獣医師との相談を推奨します。
*子犬、子猫の時期に免疫獲得ができている場合

参考:世界小動物獣医師会 犬と猫のワクチネーションガイドライン

狂犬病予防

狂犬病は人間にも感染する恐れがある重大なウイルス感染症です。狂犬病の予防には、狂犬病予防法によって定められた規制があります。

  1. 狂犬病予防法では、狂犬病ワクチン接種が法律で義務付けられています。
  2. 狂犬病ワクチン注射済票の交付を受け、注射済票と鑑札を犬に付けなければなりません。
  3. 狂犬病ワクチン接種は、一定の期間ごとに再接種する必要があります。生後91日以上の犬を飼い始めたら30日以内に受けさせ、翌年以降は毎年1回、4月1日から6月30日の間に受けさせます。

年次健康チェックアップ計画書

年次健康チェックアップ計画書は、ペットの健康状態を記録し、定期的に更新するための重要なツールです。あまり細かく管理している飼い主は少ないと思いますが、マメに管理したい方に向けて参考となる雛形をご紹介します。

犬と猫の年次健康チェックアップ計画書

基本情報

  1. ペットの名前:
  2. 種別: (犬/猫)
  3. 年齢:
  4. 性別:
  5. 体重:
  6. 予防接種の状態: (最新の予防接種情報を記載)

健康履歴

  1. 過去の重大な病歴や手術:
  2. 現在の健康上の問題や症状:

健康チェックリスト

  1. 全身検査: (獣医師による全身の触診と視診)
  2. 心臓の健康チェック: (心音の聴診、心電図など)
  3. 呼吸器の健康チェック: (呼吸音の聴診など)
  4. 口腔の健康チェック: (歯や歯茎の状態の確認)
  5. 目の健康チェック: (眼球の状態や視力の検査)
  6. 耳の健康チェック: (耳垢の確認や耳の内部の検査)
  7. 皮膚と被毛の健康チェック: (皮膚の異常や被毛の状態の確認)
  8. 体重の測定:
  9. 血液検査: (必要に応じて、血液の検査項目を記載)

予防医療

  1. フィラリア予防:
  2. ノミ・ダニ予防:
  3. 寄生虫予防: (必要に応じて、寄生虫予防の薬剤名とスケジュールを記載)
  4. 予防接種: (必要に応じて、最新の予防接種情報を記載)

その他の検査

必要ならば、特定の症状やリスク要因に応じて、追加の検査や画像診断を行うことを記載。

アクションプラン

健康上の問題や異常があった場合に、それに対する処置や治療計画を記載。

注意: この計画書は一般的な雛形であり、ペットの状態や獣医師の指示に基づいてカスタマイズする必要があります。必要に応じて、獣医師と相談しながら具体的な項目やスケジュールを追加・修正してください。

年次健康チェックアップ計画書は、ペットの健康管理において非常に便利です。定期的なチェックアップの日付や予防接種のスケジュールを記録し、必要な情報を簡単に参照できます。また、ペットシッターやペットホテルなど、各種ペットサービスを利用する際に提出することで、お世話中の注意事項共有のほか、緊急時の対応が的確に行えるようになったりと、より安心してサービスを利用することができます。

さいごに

ペットの健康診断と予防接種は、ペットの長期的な健康維持において重要な役割を果たします。コアワクチンの接種と狂犬病予防法の規制を遵守し、年次健康チェックアップ計画書を活用することで、ペットの健康管理を効果的に行うことができます。獣医師の指示に従い、ペットの健康管理を行うことは、飼い主とペットの幸せな共生を築くための大切な行動指針となります。定期的な健康チェックアップと予防接種の実施を忘れずに、大切な家族であるペットの健康を守りましょう。

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著者


HIROMU ITOGA
Dog trainer/Pet sitter
日本ペットシッターサービス仙台店所属

ドッグトレーナー
動物介護士
動物介護施設責任者
愛玩動物飼養管理士