
信頼できるペットシッターの選び方5選
ペットシッターを探しているけれど、たくさん店舗があってどこがいいかわからないと悩んだ経験はありませんか?
ここ数年、ペットシッターの需要が伸びていることや、開業のハードルが低いことから、ペットシッターの個人店が急増しています。当店の対応エリアである仙台市周辺では、「ペットシッター」と検索すると10店舗以上がヒットします。
ペットシッターには自宅の鍵を預けて家族であるペットを任せるわけですから、どこを選べばいいのか困惑してしまいますよね。
そこで今回は、信頼できるペットシッターを選ぶ基準を5個に絞ってご紹介したいと思います。
- 動物取扱業登録
- コンセプト
- 実績&評判
- ホームページのクオリティ
- シッターの写真
それでは順番に見ていきましょう!
もくじ
1.動物取扱業登録
営利性のあるペット関連サービス(ペットビジネス)を提供する場合、動物の愛護及び管理に関する法律第10条で「第一種動物取扱業の登録」が定められています。
要は、あなたがお金を払ってペットシッターを依頼する場合、その業者が「動物取扱業の登録」をしている必要があります。もし動物取扱業の登録をしていない場合、闇営業ということになります。
無届けの業者の罰則などは置いておくとして、そういった闇営業をしているペットサービスは絶対に信頼できない業者なので、避けるべきです。営業の一番基本的な決まりを守れない業者は、契約内容や仕事内容、金銭面においてもルーズでリスクが高いため、鍵や命を預けるべきではありません。
動物取扱業の種類
- 販売
動物の小売り及び卸売並びにそれらを目的とした繁殖又は輸出入をおこなう業 - 貸出
愛玩、撮影、繁殖その他の目的で動物を貸し出す業 - 保管
保管を目的に顧客の動物を預かる業 - 訓練
顧客の動物を預かり訓練を行う業 - 展示
動物を見せる業(動物とのふれあいの提供を含む) - 競りあっせん業
動物の売買をしようとする者のあっせんを会場を設けて競りの方法により行うこと - 譲受飼養業
有償で動物を譲り受けて飼養を行うこと
ペットシッターを利用する場合に該当する動物取扱業の種類は、「保管」になります。ですから、「動物取扱業の保管」で登録がある業者であるかを確認してから依頼するようにしましょう。
あわせて、「動物取扱業者標識の掲示」も義務付けられています。具体的には、ホームページに動物取扱業者標識の掲示をすることや、シッターが動物取扱業者標識を身に着けている必要があります。
動物取扱業の登録を確認する方法
- 仙台市の場合、第一種動物取扱業者の登録簿が公開されています。以下のリンクからPDFをダウンロードして業者一覧を確認することができます。
仙台市内の第一種動物取扱業者登録簿(PDF:758KB) - 仙台市動物管理センターの窓口で閲覧することができます。
健康福祉局動物管理センター
注意事項
これだけしっかりと調べれば大丈夫そうに思えますが、まだ注意事項があります。それは、ペットシッター以外にも「しつけ」「出張訓練」をしてますと謳っているケースです。
ペットシッターの場合に該当する種類は「保管」でしたが、しつけや訓練を行う業者の場合、動物取扱業の「訓練」でも登録が必要です。ペットシッターとして「保管」の登録をして開業したものの、実は隠れて出張訓練を無登録で行っている業者がいたりします。
ペットシッターしか依頼しないから大丈夫、ではなく、無責任で悪質な無届け営業をしている業者を避けるように注意してください。
2.コンセプト
どのサービスを選ぶ際も同じですが、お店選びはコンセプトが大切です。何のために、何を想って、どのようなサービスをするのか。これに共感できるペットシッターサービスを選ぶようにしましょう。
我々のように長年営業していると、つぶれてしまった店舗や新しくできた店舗など、入れ替わりが激しい現状を目の当たりにします。分析してみると、やはりうまくいかない店舗に共通することが見えてきます。それは、「コンセプトがよくわからない」ということです。
ペット業界では特に多いように感じますが、「○○の資格を持ってます」「ペットが好きだから」「可愛がって稼げる」「自分のペースで働ける」という趣旨で働く人が多すぎます。当店はこれまで求人募集で痛感してきましたが、こうした甘い考えの「プロ意識が欠如した人材」が9割以上です。残念なことに、多くの店舗運営やコンセプトを見ても同様です。
- 「○○の資格持ってます」→民間資格で誰でも簡単に取得できます。
- 「ペットが好きだから」→ほとんどの人が好きです。
- 「可愛がって稼げる」→責任感なさすぎます。
- 「自分のペースで働ける」→命を預かるのに自分のペースなんかありません。
「ペットシッター」で検索してヒットしたホームページをよく見てみてください。だいたいどこもコピーしてきた(?)同じような内容が書かれており、「何のために、何を想って、どのようなサービスをするのか」がわかりません。その程度の考えしかない業者に、お金を払ってまで依頼する意味はありますか?そういう業者の仕事は、友達や近所の人に頼んでもクオリティが変わりません。
3.実績&評判
実をいうと、信頼できるペットシッターの選び方5選のなかに、「知識や技術」を入れたかったのですが、最終的に除外しました。なぜなら、顧客からは知識や技術の判断が難しいと思ったからです。
当店では専門的な知識や技術の向上にとても力を入れていて、スタッフ教育もしっかりコストをかけています。とはいえ、ホームページで訴求しても顧客には実際のところはわからないわけです。ホームページには何とでも書けるわけですから、それだけで信頼できるかといわれると難しいところです。
そこで、客観的証拠となる実績や評判に注目した方が間違いないと考えました。
営業年数
営業年数は客観的でとても分かりやすい情報です。ペットシッターの場合、やり方によってはさほど運営コストをかけなくても存続することは可能ですが、それでもこれまで多くの店舗が閉店を余儀なくされてきました。前述のようにコンセプトが曖昧な運営をしていたり、責任感のないサービスをしていると、長年運営することはできません。
営業年数が長いということは、それだけリピーターの顧客が付いているということであり、ある程度は信頼に値する実績としてみることができます。
営業年数を簡単に調べる方法は、「動物取扱業登録」の「登録年月日」を確認することです。
評判
口コミなどの評判は顧客の実体験を聞くことができるため、よりリアルな情報と言えます。人やペットの関わりですから相性などもあり、すべての人が同じように感じるわけではありませんが、信頼性や仕事ぶりを確かめるには最も有力な方法と考えられます。
簡単な評判の調べ方は3種類です。
- 友人などからの紹介
知り合いへの紹介は、紹介した人にもリスクがあるため、よっぽど気に入らなければできないことです。ペットシッターを利用したことがある知り合いがいれば、実体験を聞いてみるといいと思います。当店はとても多くのご紹介いただいてきたことで成り立っていると言えます。 - SNSの投稿
直接的な評判ではありませんが、SNSでお世話の様子を紹介している場合、雰囲気を掴めます。いいシーンだけを切り取ってアップすることもできるため、鵜呑みにしてはいけませんが、ある程度の依頼量がありそうか、顧客とのコメントのやりとりはあるか、などは参考になるかと思います。 - Googleマップの口コミ
Googleで「ペットシッター」と検索した時に表示される、マップの口コミは参考になると思います。当店でもお客さまに口コミをいただいていますが、こうした手間のかかる口コミをしていただけるということは、それなりの熱量を店舗に感じていただいているからだと思います。
ちなみに、画像では事業年数5年となってますが7年目です。(2020/11/27現在)
4.ホームページのクオリティ
ホームページのクオリティといっても、綺麗で立派な見た目であればOKということではありません。ほとんどのペットシッターは個人経営で、とても忙しいため、なかなかホームページ作成に時間を割けません。ですから、SEO(検索エンジン最適化)であるとか、綺麗な構成のページを作ることが難しいといえます。これを基準にしてしまうと、ほとんどのペットシッターが除外されてしまいます。
では、何をもってクオリティを良しと考えるか、ですが、当店では次のように考えています。
- コンセプトがあるか
- 内容に矛盾がないか
- 日本語が適切に使われているか
- 写真がぼやけていないか
コンセプトがあるか
これは前述の通りですが、コンセプトが表記されていないペットシッターは避けるべきです。飼い主がペットシッターを選ぶ際に入口となるのがホームページです。そこで「どんな考えで仕事をするシッターか」を明確にしないのは、顧客の気持ちを無視していると言えます。事実、そういったホームページの店舗に「自分勝手な仕事をされた」という飼い主さまが、たくさん当店に乗り換えています。
こんな資格があって、こんな業務内容ですよ、というだけのホームページはコンセプトがあるとは言えません。
内容に矛盾はないか
これまで長年にわたり、県内外のペットシッターのホームページを見て研究してきましたが、他社からコピー(?)してきたような同じ内容がかなりたくさん見受けられます。よくよくホームページを細部まで見ると、複数の他社からのコピー(?)で継ぎはぎしているために内容に矛盾がある場合があります。
ペットシッターと飼い主は、お互いに選び合い、信頼関係のもとに契約します。そのために大切な「自己紹介の役割を担う」ホームページを他社の真似で手抜きするペットシッターは、誠意がまったくありません。仮に自分ですべて考えて書いているとしても、矛盾があるということは内容に嘘があると考えられるため、選ぶべきではないでしょう。
日本語が適切に使われているか
実はこれが見極めるうえで一番重要かもしれないポイントです。誤字脱字が多い場合や、文章が日本語としておかしいホームページが見受けられます。こうした業者は作業が雑であったり、論理的な会話が成立せず、かなり評判が悪い店舗の可能性があります。
実際に当店に乗り換えた飼い主さまから、そういった店舗の話をたくさん聞きますが、ホームページに表れているなと感じます。日本語の問題だけでなく、文章構成などもめちゃくちゃで、思いついた内容を羅列しているだけの業者は絶対に避けましょう。
写真がぼやけていないか
ホームページは、いわば店舗の顔ですから、一番良く見える場所といっても過言ではありません。にもかかわらず、ホームページに掲載している写真がぼやけていたり、写真の向きがおかしかったり、写真のクオリティが低いケースが見受けられます。そういう店舗は顧客心理を考えず、とりあえず「作業をこなした」ということを重要視し、繊細な仕事や飼い主への気遣いなどできません。
もちろん写真がすべてではありませんが、ぼやけた写真や向きのおかしい写真を掲載している店舗はほぼ間違いなく仕事のレベルもその程度と言えるでしょう。
シッターの写真
これは各シッターさんにとって色々と事情があるでしょうから、マストとまでは言えないかもしれませんが、こと信頼性ということで言えば注目するべきポイントです。ホームページにシッター紹介の写真が掲載されていないところは、何らかの後ろめたい事情が隠れているかもしれません。
というのも、飼い主がペットシッターを選ぶというときは、自宅の鍵とペットの命を預けるわけですから、かなり覚悟のいる状況です。留守宅へのアクセスを許可し、大切な家族であるペットを任せるのですから、ペットシッターが公に顔写真を掲載していないのは不公平ではないかと思います。よっぽどの理由がなければ、顔写真を公開して責任感を持つべきです。
よくあるペットシッターのホームページでは、後ろ姿や顔が隠れているものが多いですが、何故隠すのでしょうか?恥ずかしいのだとしても、顧客の安心感と天秤にかければ、大した問題じゃないのでは?と思ってしまいます。
限られた情報の中から信頼できるかを見極める、ということにおいては、シッターの人物像が写真で確認できるほうがいいと考えます。
まとめ
ここまで、信頼できるペットシッターの選び方を解説してきましたが、細かく見ていくと割と長くなってしまいました。ここでポイントをまとめます。信頼できるペットシッターの選び方は次の通りです!
- 動物取扱業登録をしていること
シッターなら「保管」、しつけもやっているなら「訓練」も登録しているか確認。
ホームページに「動物取扱業者標識の掲示」をしているか確認。
仙台市の情報を確認:仙台市内の第一種動物取扱業者登録簿(PDF:758KB) - コンセプトがあること
資格とか業務内容だけじゃなく、どんな考えでどういう仕事をしているのかを確認。 - 実績&評判がちゃんとしていること
営業年数が長いほうが信頼性は高まります。
SNSも参考に。
Googleマップの口コミもチェック。 - ホームページのクオリティがしっかりしていること
他社のコピーサイトじゃなく、日本語や文章構成もしっかりしているか確認。
写真や細部の作りが雑じゃないか確認。 - シッターの顔写真が公開されていること
シッターの写真がないのは論外。
できれば顔写真公開しているほうが信頼感あり。
以上、信頼できるペットシッターの選び方5選でした!